2011年6月から生産されたボルボV60は2018年にモデルチェンジをして以降、現在でも根強い人気があります。
V40とV90の中間クラスということで、選ばれやすいステーションワゴンなんだと思います。
中間クラスとはいえ、ボディの幅は1850ミリ。救急車の全幅が1890ミリなのでほぼ同じと、以外にも大きいんですよ。
流れるようなデザインのせいなのか、乗ってみなきゃこの『幅広感』はわかりません。
このように、実際に使ってみないとわからない特徴や魅力が、ボルボV60には詰まっています。
ということで今回はボルボV60に注目していきます。
これから購入を検討している方におすすめな記事となっていますので、ぜひお楽しみください。
アドバイザーの中古のボルボです、わたしもV60に乗っています。
中古のボルボ
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ボルボV60の歴史をかんたんに紹介
初代のV60は、セダンタイプのS60をベースに開発された車です。
つまり、S60のボディ後半部分を延長し、荷室スペースを拡大したモデルと言えます。
2000年代後半、欧州市場では、ステーションワゴンが人気を集めていました。しかし、当時のボルボは、V70とV50という2つのモデルしかラインナップしておらず、顧客ニーズに十分に応えきれていませんでした。
そこで、ボルボは、より幅広い顧客層にアピールできる、スタイリッシュでスポーティーなステーションワゴンを開発。
それが、2010年に誕生した初代V60です。
スタイリッシュなデザインと高い性能で、欧州市場を中心に人気車種となりました。
2018年には、SPAプラットフォームと呼ばれるボルボの新世代プラットフォームを採用した2代目V60が発表。
2代目V60は、初代の魅力を受け継ぎながら、スポーティーなデザインと先進的な安全装備を搭載し、V60の魅力をさらに進化させました。
現行モデルは外観や走りはスポーティーだが、内装はラグジュアリーなんじゃ。
洗練されたデザインと北欧らしい快適な空間
洗練されたデザイン
2018年までのモデルの特徴は曲線と直線を組み合わせた滑らかなボディラインと、アイアンマークを配したフロントマスクが特徴的なステーションワゴンです。流れるようなシルエットとスポーティーなリアデザインは、見る角度によって様々な表情を見せてくれました。
現行モデルはロゴもモノトーンに変更され、顔つきも流行りのキリっとしたデザインが採用され、現代人のニーズにマッチした外装になりましたね。
今では『古き良きV70の面影がなくなってしまった。』と、昔からボルボを愛するファンにとっては、さみしいという声もちらほら見かけます。
北欧らしい快適な空間
車内は、まるで北欧家具で囲まれたやさしい雰囲気に包まれています。柔らかいのにしっかりと身体を支えてくれる座り心地の良いシートは、長距離のドライブに最適。運転席と助手席はパワーシートが標準装備なので、調整もスマートに行うことができます。
全長4,760mm、全幅1,850mm、全高1,435mmというボディサイズを活かし、室内はとてもゆったり広々と作られています。
前席と後席の間隔も十分に確保されているので、後部座席にも大人2人がゆったりと座れます。
ラゲッジスペースも『エステート』という名の通りでたくさんの荷物を積むことができるため、家族旅行にも最適です。
※エステート:ステーションワゴンのこと
家族全員が快適に過ごすことができますよ。
特に運転席と助手席の座席シートは、長時間のドライブでも疲れ知らずです。これまで数々の車に乗ってきましたが、これほど座り心地が良いシートはありません。
身長が高かったり、大柄な人が乗るには最適です。しかし、小柄な女性には少し大きすぎると感じるかもしれません。
本革シートは冬場になるとおしりが冷たいイメージですが、シートヒーターが標準装備なので冬場でも驚くほど暖かい。
ボルボのシートヒーターは北欧の寒さから守るために設計されているため、すぐに温まります。日本の冬程度なら1分少々で温もりを感じるほどあっという間にポカポカしてきます。
内装の隅々までこだわりが詰まったデザインなので、これまですぐに所有する車に飽きてきた人でも、飽きない。
大切な人を乗せる時にも、きっと喜んでくれることでしょう。
また、荷室は後部座席を倒せばフルフラットになるので、車中泊を楽しむことも可能です。
V60で車中泊をしたい。フラットにした時の寸法は?
V60は後部座席を倒すと最長で170センチの人がまっすぐ寝ることができます。
女性や子供は問題ないサイズですが、大人の男性には少し窮屈かもしれません。
凸凹もほぼなく、フェルト生地が張られているため、薄いマットレスを敷くだけで寝室が出来上がります。
横幅は大人2人が寝るのが限界です。
1泊の仮眠であれば、「お父さんは運転席で寝て、後ろに奥さんと子供。」という構図がもっとも快適だと思います。
V60で2泊以上は身体が休まらないのでおすすめしません。
さらに車高が低いので、座った時に背筋を伸ばせないため、室内で食事をしたりテント代わりにすることは難しいです。
あくまで寝るだけのスペースとして割り切れば、快適に過ごせるでしょうね。
上質かつ機能的な内装と高い安全性
充実した機能と圧倒的な実用性
新型V60は、大型ディスプレイ、ステアリングスイッチ、音声認識機能など、ドライバーの利便性を向上させる機能が充実しました。
エステートとしても便利で、荷室は529L、後部座席を倒せば最大1441Lまで拡張可能な荷室は、大型の荷物も楽々と積み込むことができます。大人の自転車は積めませんが、IKEAで家具やたくさんの買い物をしても問題なく積み込むことができます。
後部座席は左右どちらか片方だけをフラットにすることもできるので、長細い荷物を積んでも後ろに2人乗れます。
ラゲッジネットやフックなどのアクセサリーも備えているので使い勝手抜群です。
高い安全性とスポーティーな走行性能
V60は、安全性能も世界トップクラスです。
ボルボを代表する安全装備を表でまとめるとこんな感じです。
名称 | 機能 | 補足 |
---|---|---|
シティセーフティ | 衝突回避・被害軽減ブレーキ | 対向車、歩行者、自転車を検知し、衝突を回避または被害を軽減 |
ブラインドスポットインフォメーションシステム(BLIS) | 後方死角の車両を検知 | ドアミラー内のインジケーターで車両の存在を警告 |
レーンデパーチャーウォーニング | 車線逸脱警報 | 車線から逸脱しそうになると警告 |
こうしてみると、世界でも最先端の安全装備が導入されているのがわかります。
乗員の安全第一をポリシーに掲げるボルボならではの充実装備だね。
ただでさえ、耐久性のある鋼板をふんだんに使ったタフなボディなのに、『どこまでやれば気が済むのか』状態ですよね。
そんな、ボルボの厳しい安全基準を満たした車両はあなたや同乗者を危険から守ってくれることでしょう。
安全性だけでなく、パワフルなエンジンと安定感のあるハンドリングにより、スポーティーな走行性能も楽しめるのがボルボ。落ち着いた外見からは想像できないくらいアグレッシブな運転にも応えてくれる二面性も、ボルボの魅力です。
『ボルボはすぐ壊れる』はデタラメ
ボルボは厳しい品質管理のもとで製造されており、他の輸入車と比べると故障が少なく長く安心して乗ることができます。
本国のスウェーデンでは30万キロ走行が当たり前と言われているくらいです。
日本の四季による気候変化や道路事情が悪いことで、同じパフォーマンスを発揮するのは難しいかもしれませんが、耐久性はとても高いです。
V60はダウンサイジングをした時期があり、フォード社と共同開発をした1.6Lの4気筒エンジンを搭載している車体は、DCTミッションに難があるため壊れやすい。さらに故障すると、修理費もなかなか高額です。
また、ディーゼルエンジンもトラブルがあると聞きますので、故障をなるべくしたくない。という方は、ボルボ伝統の直列5気筒エンジンのアイシン製オートマのガソリン車を選ぶのが最適。
そこまで心配になることはないのじゃよ。
とはいえ、DCTは燃費が良く、走りもマニュアル車のようなスムーズさが特徴のとても楽しいミッションです。デメリットが大きいですが、あえて好んでDCT(他社ではDSG・Sトロニック)を選ぶ愛好家もいるくらいです。
国産車ではホンダフィットが一時期同様のミッションを採用していました。
ボルボV60の魅力をさらに深掘り
- デザイン:
- ヘッドライトは、LEDデイタイムランニングライトとアクティブベンディングライトを備えたアダプティブバイキセノンヘッドライト
- テールライトは、LEDリアコンビネーションランプ
- ホイールは、17インチから19インチまで
- 空間と機能:
- 運転席と助手席は、8ウェイパワーシート、ランバーサポート、ヒーター付き
- リアシートは、60:40分割可倒式
- パノラマガラスルーフ
- 実用性:
- ラゲッジルームには、12V電源ソケット、ネット、フック
- リアゲートは、電動開閉式
- 安全性:
- シティセーフティは、衝突被害軽減ブレーキ
- BLISは、斜め後方から接近する車両を検知
- レーンデパーチャーウォーニングは、車線逸脱を警告
- 走行性能:
- エンジンは、2.0L直列4気筒ターボ、2.5L直列5気筒ターボ、3.0L直列6気筒ターボ
- トランスミッションは、6速オートマチックトランスミッション
- 駆動方式は、FF、AWD
- 信頼性:
- ボルボカーズ保証は、3年間または10万km
- ボルボアシスタンスサービスは、24時間365日対応
- 個性的なモデル:
- ポールスターは、350馬力以上の出力を発生
- R-デザインは、専用エアロパーツ、スポーツサスペンション
中古車市場の相場
V60は、中古車市場でも人気があります。価格帯は、年式や走行距離によって異なりますが、比較的お買い得な価格で購入することができます。
最も安い車両だと40万円台で購入できます。ちなみにわたしのおすすめは、旧モデルの最終形Classicです。
一度きりの人生、乗りたい車に乗りましょう!
安全性や快適性は、現行の国産高級車並みかそれ以上の装備なのに100万以下で買えます。とてもお買い得だと思いませんか?
購入を検討する際の注意点
走行距離よりも、年式を気にする方がいいように感じました。
輸入車は年式が古いとホースやゴム類がボロボロになります。適切に整備された車両であればいいのですが、なるべく10年以上経過している車両は選ばない方が賢明ですね。
同じ年式でも、野ざらしと車庫保管だったらゴムや樹脂の劣化具合がまるで違う。選ぶ時には劣化しやすい部分に注目するのじゃ。
わたしなら、年式が新しくて走行距離が12万キロを超えている車両を探します。日本では10万キロを超えるとガクッと値段が落ちるためです。
走行距離で心配になるかもしれませんが、じつはボルボのエンジンって、故障が許されない船舶のエンジンとしても有名なくらい頑丈なんですよ。
10万キロなんてまだ折り返しです。笑
まとめ
ボルボ V60は、安全性、快適性、実用性、デザインを兼ね備えた最上位エステートです。
中古車市場でも人気があるため、すぐに売り切れてしまうことも多かったです。
購入を検討している方は、わたしの記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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